黄色い電車がやってきた:JR西日本、車両の塗装変更スタート [鉄道]
岡山に黄色い電車がやってきた。
...といっても、中央・総武緩行線のことではありません。(当たり前じゃ)
こちら。
何だかやけにのっぺりしてるなあ、と思いませんか。
JR西日本では、広島地区で車輌の塗色を統一する(電車は黄色一色、気動車は朱色一色)とリリースしており、既に始まっています。
目的は「地域色を表現」「統一性」などと説明されていますが、本当のねらいは現在の多種類の塗装よりもコストダウンできること。
広島地区に続き、北陸、京都、和歌山、中国など各地区でも同様に車輌の一色化が進められるそうです。岡山も広島と同じとなります。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100108/biz1001081417019-n1.htm
http://osaka.yomiuri.co.jp/eco/news/20100108-OYO8T00844.htm
これではまるで国鉄に先祖がえりしているよう。昔、国鉄の客車や電車は汚れが目立たないぶどう色(茶色)に統一されていました。
その後東京近郊区間に新型電車が導入されてから、東海道線など中距離電車の湘南色のほか、山手線はウグイス色、中央線はオレンジ、京浜東北線は水色、中央総武線は黄色…などと路線カラーが指定され、それなりにカラフルになりました。
そして分割民営化により、各地域会社が個性を競うようになり、国鉄時代の塗色は地域・路線ごとに独自に塗り替えられてゆき、中にはデザイン・色使い的に首をかしげるようなものもないではないですが、地域巡りの楽しみが増えるものとなりました。
さて、ここ岡山地区では、鋼製普通電車だけでも
湘南色
JR西日本一般色(アーバン色)
広島色 (ちなみにこれは冒頭ののっぺり電車と同じ形式です)
瀬戸内色
ウグイス色
黄色に青帯の105系
117系サンライナー色
とこれだけの種類が見られます。(このほかステンレス車や、カラフルなJR四国車の上陸もあり)
これが全部あののっぺりした黄色一色になると思うと…何と味気ないことか。
景気の低迷、1000円高速などの影響でJR各社の利用客は軒並み前年割れ、経営的に苦しいのは分かります。
でもでも、ここまでして経費削減効果は年間約2千万円とのこと。個人の金銭感覚では大きな数字に思えますが、人員削減になぞらえると、給料+関連コストも踏まえせいぜい2~3名の削減(解雇とは限らない、採用抑制による自然減でもいい)相当といったところでしょう。
JR西日本の経営規模から考えるとスズメの涙もいいところ。
「節約できる金額はわずかだが、社員の意識改革につなげたい」だそうですが、ウーン…
意識改革って「ウチの会社はここまでケチケチするんだぞ!」という意思表示なのかな?
いちばんお客さんの目に触れる電車をターゲットにするというのは…「聖域を作らず何にでも手をつけるぞ」ということか?
JR西日本の経営陣は、本当にこれがベストの選択と思ってやっているんだろうか。
一利用者、一ファンとしては寂しい限りです…
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