4/30 南紀白浜(4)ホテル川久 後編 [旅]
ホテル川久 続編は客室フロアから。
まず、「何だこれは?」という写真ですが、エレベーターホールから客室廊下へとつながるトンネル?です。階によりトンネルの長さが違い、今回は下の方の階に泊まったのでトンネルは長めです。上の階に行くほどこのトンネルは短くなる。なぜか?は海側からの写真を見れば分かりますが、客室棟は1階ごとに階段状にセットバックしているのに対し、エレベーター部分はまっすぐなので、このトンネル廊下でギャップを調節しているらしい。
客室棟の廊下。幅が広く、絨毯はふかふか。普通ホテルといえば中廊下で両側に客室がありますが、ここは片側のみです。客室の反対側にはところどころに出窓があり、これが前回露天風呂付近から見上げたランダムな出窓です。
また廊下の写真?といってもこれは、客室に入ってからの廊下。奥の重厚なドアが玄関ドアで、これは部屋に入って振り返ったところ。右側のガラスは扉になっていてクローゼットがあります。
廊下を抜けたところがこのリビングです。今回宿泊する部屋は全室スイートルームのホテル川久において、スタンダードという位置付けの「カワキュウスイート」洋室タイプ。スタンダードでも90㎡近くという広さ、うちのマンションより広い...
リビングの隣にあるベッドルーム。照明はシャンデリア。
洗面所は二人分+この外側にも一つ洗面台があり、三人いっぺんに顔が洗える?というつくり。
洗面台の水栓は見たことのないタイプ。ヨーロッパのどこか製なんでしょうね。栓をひねると、蛇口が広いので「ドバーッ」という形で水が出て、ひねる前の繊細なイメージとはギャップあり。
贅沢の粋を尽くしたインテリアに感心するばかりですが、中には経営交代の影響でしょうか、ちょっと首をひねる部分もあり。
リビングのTVに備え付けのスーパーファミコンボックス。な、懐かしい・・・ 20年ぐらいタイムスリップしたような。誰がやるんだ?と思いましたが、考えてみればこのホテルには大規模温泉旅館につきもののゲームコーナーも卓球台もないし、子供は退屈するんでしょうねえ。しかし、ゲームだけでなくペイTVもあったのにはかなり幻滅しました。ビジネスホテルじゃあるまいし、誰が見るんだ?カラカミ観光のセンスなんでしょうかねえ。
そもそも、リビングのテレビが「アナログ」です。もうすぐアナログ停波だというのに、これだけのホテルでいまどきアナログTVとは...ホテルインフォメーションチャンネルやペイTVとの組合せシステムなのでデジタル移行が簡単ではないのかもしれませんが、もうそんなこと言ってられないですよ。
ちなみに、ベッドルームのテレビはデジタルでした。
それから、大浴場でもびっくり。写真はありませんけど(当たり前)、夕方に入った2Fの風呂はドーム天井のあるローマ風呂タイプでおそらくオリジナルのままであるのに対し、翌朝入った1Fの風呂が...高野槙の浴槽に漢詩と仙人画の描かれている壁、という他ではまず見ない独創的なインテリアですが、床がすべるためか、石の部分には全面的にゴムマット、槙の浴槽のふちにはタイルカーペットが敷かれていて、オリジナルの意匠となんともちぐはぐ。転倒事故でもあったのか客からのクレームなのかは分かりませんが、ウーン。
ちなみに男湯と女湯は夜と朝で入れ替わりになっているので、両方体験できるのは良いところ。
そうそう、前後しますが大浴場へのエレベーターは客室へのあの豪華エレベーターとは別のエレベーターを使います。これが客室棟の端っこにあり、いかにも元荷物用エレベーターでホールも裏動線の雰囲気がありありというロケーション。2階におりると右手の方からカラオケスナックの歌い声?が聞こえてきたり...これも、動線分離か何かの都合で、建設当初とは使い方を変えたのでしょう。
ギャップついでにもう一つ、プールをご紹介。窓からこの不思議な建物を眺めることができ、トップライトから陽光が降り注ぐリゾート風のプールです。
しかし、連休中のためなのか、あるいは客層自体ファミリーにシフトしているためか、「子供の遊び場」という位置付けになっているようで、プールサイドにはスイカ柄のビーチボールが多数。泳いでいるのは小学生以下の子供とお父さんお母さんが数人、なんともミスマッチな光景です。もっとも家族連れにしてみれば、空いていてくつろげるしボールはたくさんあるしで、実は家族連れにいちばん使える場所かも。この日は雨降りで、外に出かける気も起きないですし。まあ考えてみれば、リゾートのプールに美男美女がくつろぐなんて、いかにもバブル的な妄想という気がします。そもそもバブル期には一説に一口2000万円という入会金を払った者のみが足を踏み入れられるホテルだったのですから、若い男女がまたげる敷居ではなかったはず。
さて、レストランのことも記しておきます。一日目の夕食をとったメインダイニング「フォルナーチェ」。
イタリアの煉瓦とテラコッタの壁に、イタリアの左官職人の手による天井スタッコ仕上げ。柱は大理石なのか、それともロビーと同じく擬石なのかは不明。
壁のテラコッタはこんな感じで、葉っぱが形どられています。
朝食は和食レストラン敷島、個室です。
個室に行く前に敷島の入口はこんなしつらえ。ここをくぐると
廊下の格天井には絵がはめこまれています。仲居さんいわく、当時の日大芸術学部の学生が一人一枚絵を描いてくれたのだとか。今は有名になっている人もいるかもしれませんね、だって。
個室はこんな感じで床の間のあるシックな和室です。掘りごたつ形式なのでくつろげます。
このほかにも、ホテル川久のウエブサイトを見ると、宴会場の天井フレスコ画などすごいものがたくさんあります。一泊では全てを見ることはできませんが、気になりますね。もしかしてハイシーズンはフレスコ画のもとでファミリーバイキング、なんていう光景になったりして。
最後は、館内でのスナップを少々。
これは上の方の階、客室棟の角付近にて。
大きなクリスタルが置かれている一角もありました。
チェックアウト後もお昼近くまでプールで遊べるだけ遊んで、川久を後にしました。
朝たっぷり食べたのであまりお腹は空きませんでしたが、軽い昼食と土産購入のため、千葉時代を思い出し「とれとれ市場」に行ったのですが、ここは誤算。3連休の最終日に加え雨模様ということもあり、観光客が集中して大変な混雑です。ちょっと軽い食べ物でも買おう、というだけで大変そうなので、早々に退散しました。
なぜ千葉時代を思い出して?というと、一時期このとれとれ市場が蘇我に進出していたことがあったから。蘇我に南紀白浜というところで若干ハテナマークな上、白浜と同じようにお土産色全開のお店だったものだから、普通に買い物をしようとしてのぞいた客がえらく引いていました。「と~れと~れとれと~れ~♪とれとれ~いち~ば~♪」白浜からそのまま持ってきたテーマソングがじゃんじゃん流れる中、「らっしゃいらっしゃーい」と威勢のいい店員を遠巻きに眺める客たち。
蘇我からは1年足らずで撤退してしまいました...
この後、買い物の際にクレジットカードを置き忘れてしまったアドベンチャーワールドにカードを取りに帰ったり、とれとれで気に入った梅干がなかったので前日泊まった「むろべ」まで戻って梅干を買ったりと若干バタバタしましたが、電車の時間にはまだまだ余裕あり。
帰りもオーシャンアロー、グリーン車乗車です。
こんどはパノラマ運転台の目の前の1A,1B,1C席。ただし進行方向とは反対の最後尾ですが。その上雨降りだし。
それでも、大阪に入ってからはこのようにたくさんの列車を後ろに見ながらの旅でした。
帰りは、岡山まではのぞみ。指定席なので問題はなかったけど、結構混んでました。いつもは気にならない新幹線の3人席だけど、グリーン車にたっぷり2時間以上乗ってから乗り換えると、ずいぶんせせこましく感じてしまいます。
岡山からの一駅は500系こだま。早速8号車の模擬運転台に子供たちが集結、よその子と一緒に運転士ごっこをします。電車でGoのように画面が出るわけでもないのに、レバーをガチャガチャ動かして速度計の数字が動くだけで子供たちにはワクワクする世界なんですね。
新倉敷に着いたら向こうのホームにも500系が入ってきました。いずれものぞみの通過待ち。かつては一番の花形車両だったんですけどね。
ということで、ゴールデンウイーク白浜旅行は、最終日雨に降られてしまったものの、満足度の高い旅行でした。
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