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西日本にも震災影響がじわり [震災]

西日本ががんばって日本全体を元気付けなければ!という気運の中、思わぬところに震災の影響が出てきました。JR西日本が旧型の車両に使っている保守用部品を製造しているメーカーが茨城、福島に位置し、操業再開のめどが立たないため、電車の本数を間引きして保守期間を長らえる目論見とのことです。

東北・関東は直接の被災のほか計画停電などで皆苦労していることは知っていましたが、まさかこんな形で西日本にも影響が出るとは。JR東日本の首都圏在来線より、JR西日本の京阪神在来線の方が運転率が低くなるという逆転現象も生じそうです。

仕事の上でも同様の事態に直面しています。建設関係に携わっているのですが、一部建設資材が急に入手困難になってしまいました。

いくつかパターンがあり、
1)工場が東北にあり、被災して設備等が損壊している
2)工場が関東にあり、被災は軽微または無しだが、計画停電や燃料不足、物流混乱のため通常操業ができない
3)電線や配管など基礎資材で、被災地復興向け最優先にしている

といったものです。1)2)はやむを得ないとして、3)の実像が不明です。たとえば電線ケーブルはメーカーは多数あり、みんながみんな関東東北に集結しているわけでもないはず。取り扱い店にいわせると1)2)3)いずれの原因もああるようですが、どうも3)が主因という説明です。とにかく今、(規格にもよりますが)ケーブルは入手が困難になっています。他にも塩ビ配管や住宅用断熱材、そしてコンパネ(ベニヤ板)なども、問屋はおろかホームセンターからも在庫がなくなりつつあるらしい。

あまりの急な変化に、もしや一般市民が電池やカップラーメン、水を買い占めるのと同じ心理で、とにかく買占めに走っている社があるのでは?と思わせるほどです。

もしそうだとしたら、企業には落ち着いた行動をお願いしたい。手元に余らせるほど買い占める(あわよくば、転売?)などということはあってほしくないところです。

西日本から活力を起こしていくためにも。


タグ:震災 JR

消防庁、自衛隊による放水作業について [震災]

19日から始まった東京消防庁ハイパーレスキュー隊による放水作業は、今日22日現在4回目となっています。自衛隊も放水を行っており、おかげで使用済み核燃料プールは小康状態を保っています。

旧聞に属しますが、週末のニュースのハイライトとなったのが、レスキュー隊隊長の会見でした。
「日本の救世主になってください」「信じて待っています」という奥様の激励メール、涙ながらに隊員の家族に心配をかけたことをわびる隊長。

でも僕がいちばんグッと来たのは「隊員は非常に士気が高く」というくだりでした。

消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)の誕生と役割については東京消防庁のQ&Aのページに記載されていますが、震災救助、化学災害、航空機災害など大規模特殊災害に対して救助・消火・救急活動を同時に行える部隊として発足したものです。

ここには、原子力・放射線災害までは書かれていません。

原発に駐在している東京電力および協力会社の社員は原子力専門家、自衛隊も核兵器対応部隊を持ち核の専門家がいますが、最初に放水を試みた警視庁とこの消防庁は、おそらく平常時に放射線対策の特殊訓練等は受けていないものと思われます。

まさしく「目に見えない敵と戦う」心境だったのでしょう。普段対峙している火災は、火や煙という目に見え、熱を感じ、においがあり、息苦しさを覚える。五感で危険を感じ取ることができるのに対し、放射線はそれが全くない。

相当な緊張感だったと思いますが、そんな中で「隊員の士気が高かった」ことはすばらしい。まさにプロです。未体験の危険に対峙しながら、恐怖心をコントロールし、冷静にミッションをやり遂げる。隊長は、部下の士気を誇りに感じていることと思います。

一方で、隊長には「危険を管理する」ことも求められています。放射線の数値をウオッチし、管理値を超えないよう、隊員の作業をコントロールする。もし、途中でやめざるを得ないところまで放射線量が高まってきたら、躊躇なく作業をとめ、退避する。たとえ隊員が「あと少しです、もうちょっとやらせてください」と懇願したとしても。

自分の身を投げ打って「日本の救世主」になる必要はない。原発に対峙しているのは一人、一部隊だけじゃない。無事に帰ってこそミッション達成だ。

無事に一仕事終え、部下を全員無事な姿で連れ帰ったからこそ、涙の会見となったのでしょう。

レスキュー隊員にあらためて拍手を送ると共に、表に出て語ることなく粛々と放水を続ける自衛隊員にも、最敬礼をささげたい。

皆さんの努力で、原発危機はいい方向に向かっています。あと少しですが、決して無理をならさぬよう。そう遠くないうちに、「日常」は戻ってくるはずです。


タグ:震災

毎日新聞より 東京電力へのエール/放射線の健康影響に関する事実 [震災]

今日の毎日新聞の発信箱というコラムで「がんばれ、東電」という文章が掲載されました。全文はリンク先にありますが、僕、そしてこのブログにコメントを寄せてくれた人たちと同じ思いを持った記者が新聞社にもいて、いまだ新聞紙面の主要部を東電批判・政府批判の論調が占める中で、こういう記事が載るようになったことを少し心強く思いました。

『確かに会見は混乱し要領が悪い。計画停電だって、こっちはどう計画していいか、さっぱりわからない。だけど、彼らも未体験の世界で必死にやっている。計画通りに停電しないのも、停電しないようにするのが役目だから。今、発電所で命がけの作業を続けている人たちにも家族がいる。』

僕は西日本にいるので、計画停電で東北・関東の人たちが被る寒さ、暗さ、不便さ、危険などを体感することはできませんが、不満が募ることは重々分かりますし、停電すると言っていたのに計画がコロコロ変わることについての怒りは当然だと思います。でも裏をかえせば、たとえ停電予定をしていても、電力に余力がある限り電力を送り続けたいと思うのが電力マンのDNAなのでしょう。電力会社は公営企業なので官僚的というイメージがありますが、なかなかどうして。本物の官僚だったら電力に余裕があっても計画通りきっちり停電すると思います。

そして、一文さらっと触れられていますが、福島第1原発で文字通り命がけで作業をしている人、そして各地の発電所・変電所で懸命に電力供給量を上げるべく頑張っている人。原発危機回避、電力供給、彼らとその家族を抜きにはなし得ないことです。

『「なってない」「ずさんだ」と怒鳴るのは簡単。でもそれで解決する危機じゃない。ここは一番現場に通じたプロたちを信じ、支え、応援しよう。代わりはいないのだから、よきDNAの力を結集し、最大限、発揮してもらわないと。』

『世界が「日本人はよくやっている」とほめてくれている。その日本人が非難ばかりでは、悲しい。』

何か大変なことが起きると、真っ先に責任者批判に走るマスメディア。今回は政府と東電にその矛先が向いています。一方で、被災地の皆さんの冷静で秩序をもった行動、多くの高層ビル等がこの大地震に倒壊せず耐えた耐震技術、などに世界からは称賛が集まっています。なぜメディアには、悪い面をあげつらい、センセーショナルに報道し非難する癖がついてしまったのでしょう。批判だけでなく、お涙頂戴の美談探しなどもそうです。見ている野次馬は同情し感動するが、取材されている被災者の方の気持ちはいかばかりか。
こういうときこそ、野次馬根性や権力批判精神をぐっと抑え、事態を好転させるべく、被災地に必要な情報、正しい情報を流してほしいものです。

当然、新聞記者の中にも気付いている人は多いでしょう。それを紙面で発信してくれるのは少し喜ばしい兆候です。


もう一つ良い記事がありました。

記者の目:福島第1原発の放射性物質漏出

原発周辺在住で避難している方々、放射線量が上昇していると報じられている福島県の方々、関東地方の方々、そして関東から西日本に避難したり自国に帰国を急いでいる外国人の方々に、ぜひこの記事を伝えたい。

『皆さんが今受けている放射線量は健康に全く影響しません。安心してください。』

テレビ・新聞を見ていると、「原発3号機周辺で400ミリシーベルト」「○○市で通常の180倍」「東京新宿で通常の○○倍」などと、放射能汚染による健康被害が今にも迫っているような印象を受ける言い方にあふれています。そして(原発直近を除き)それに対する専門家の言い方は決まって「ただちに健康に影響するレベルではない」というものです。

そう聞いたら誰だって、今の瞬間は影響がなくても後々体に残るとか、このレベルの放射能をもうしばらく浴びると癌になるとか思ってしまうでしょう。

専門家の言い方は科学的に正確であろうとするあまり、一般人の不安を増幅させる言い回しになってしまっています。

現実はというと、『福島県のモニタリングで測定された放射線量は最高で30マイクロシーベルト以下で、多くは2~5マイクロシーベルト。一方で、健康診断で毎年受けるような胸部X線CTを1回受けるときの被曝量が6900マイクロシーベルト。仮に30マイクロシーベルトが続いたとしても230時間にわたって外にいてCT1回分という計算になる。』

こういう分かりやすいたとえで人々の見えないものへの不安と恐怖を和らげてくれればいいのに、マスメディアはあえて何百倍とか、何万マイクロシーベルト(原発至近の数字:それもミリではなくマイクロを使っているため数字が莫大に見える)とか、センセーショナルな数字を見せることで、人々をおびえさせ扇動しているようにしか思えません。

上記のように遠隔地で検出される放射線は、原発から放出されたセシウムやヨウ素などの放射性物質が風に乗って各地に降り、そこで出しているもの。一方、原発本体から直接放出されている放射線はどうなのか。

まず原発のこれからのシナリオですが、チェルノブイリとは違い既に制御棒が挿入されて核分裂反応が起こらないようになっていることから、チェルノブイリのような大爆発・膨大な量の放射性物質の放出はまずないとのこと。考えうる最悪の事態は、燃料棒の冷却ができず圧力容器、格納容器内の圧力が高まって損傷し、内部の放射性物質が外部に出ることですが、その場合でも大爆発には至らず、放射性物質の大半は敷地周辺にとどまるだろうとのこと。

記者会見で官房長官や東電はそう言い切ってはくれないですけども。言い切っても「本当か」「なぜそんなに言い切れるのか」と非難されるのが関の山ですから。

とはいえそうなった場合、原発の敷地内の放射線量はかなり高くなります。ですが放射線量は距離の2乗に反比例して減衰するので、避難範囲20kmの外側では致死量に達する放射線を受けることはまず考えられないとのこと。

この話をラジオで聞いた人が、「ほんと安心してゆっくりご飯を食べました。久しぶりに味のするご飯でした。」とツイートしていたとのこと。そうなんです、人々をいたずらに不安がらせることにいいことは何もない。メディアの影響力は絶大です。ならば、いい影響を広めようではありませんか。


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福島第1原発:今日も応援します [震災]

今日は急激に冷え込み、ここ岡山でも昼には雪が降りました。物資が不足している被災地、避難所にこの寒さの到来、本当に厳しい状況だと思います。とにかく早く春よ来い!と祈るしかないのがもどかしいです。

東京電力福島第1原発で働く方への応援メッセージに対して、たくさんの賛同コメントをいただき感激しています。被災地におられる方からもメッセージをいただきました。放射能の恐怖を肌身に感じておられる現地近くの方からの生のコメントをいただき、身の引き締まる思いです。今のところ避難区域外において健康被害が生じるレベルの放射線はないとのことで、ここで何とか食い止めるよう東電の方々の頑張りにあらためて期待し、エールを送り続けたいと思います。

メディアの記事も、昨日あたりから徐々に現場の奮闘に着目されるようになってきました。嬉しい兆候です。

東電など作業員181人、危険覚悟で復旧作業 福島第1原発

今日現在、181人が現場で復旧作業に就いているとのことです。被曝量をコントロールするため限られた作業時間で、行っては戻りを繰り返し、心身ともにきつい状況だと思います。

東芝、700人態勢で原発復旧支援
原発に外部電力 東北電から送電検討

原発の納入メーカーである東芝や日立も技術支援、人員増派を行っているとのこと。また、東北電力からの送電による電源確保、緊急炉心冷却装置の起動も検討されているとのことです。あらゆる手を尽くして難局を打破してほしい。

また、妻が今日ニュースで見た映像では、原発近くの避難所で「原発で今復旧作業をしている方の奥さん」へのインタビューがあったとのことです。

ご主人からは「自分はここに残って復旧作業を続けているが、相当量被曝してもしかしたらもう会えなくなるかもしれない、理解してほしい、子供たちをよろしく頼む」というような連絡があった、とお答えになっていたそうです。奥さん自身たいへんお辛いでしょうが、インタビューに対して取り乱す様子もなかったとのこと。

果たして、自分がご主人と同じ立場に置かれたら、同じように振舞えていただろうか、と自問自答してみます。彼のことを「会社人間」と呼ぶ人は誰もいないでしょう。職業者の誇り、プロフェッショナル魂、果たして僕はそれを持ち得ているのか。

僕もきっとそうすると思いたい。


ひるがえって今、僕たち西日本のメーカーの人間ができる仕事は、とにかくモノを途切れさせずに作ること。苦しい東日本の工場を助け、直接でも間接的にでも被災地への物資の足しになるよう頑張る。

その思いをもって、仕事に臨みたいと思います。


タグ:地震 原発

福島第1原発:決死の作業が続く [震災]

読売オンラインに、福島第1原発での作業状況を伝える記事が出ました。

被曝の恐怖、余震…真っ暗な建屋で決死の作業

最初は800人も残っていて、それを一時は必要最小限の50人までしぼって、それでも現場で踏ん張っているのですね。その責任感には本当に頭が下がります。 

一昨日、僕は「マスメディアは安全なところでヘリをとばして高見の見物をしながら正論をぶつだけではなく、原発の現場に密着して報道すべきだ」と書きましたが、読売の記者は現地に行って取材したのでしょうか。であるのなら、ジャーナリストとしてよく頑張ったと思います。

東京電力の現場サイドからしてみれば、情報をどう伝えられるか分からない上、危険のよく分からない素人が現場に来るのは、正直足手まといだとは思います。
でも、記事の内容を見る限り、大変危険な環境の中で、身を賭して放射能拡散を防ごうとしている作業員の方々に真摯に向き合い、敬意を持って接していることが伝わります。この姿勢で、現場の人たちの努力を淡々と伝えてほしいと思います。

僕の職場でも、厳しい高熱環境で働かざるをえない作業に従事する人がいます。昨夏は猛暑もあいまって、局所気温は50度近くになり、連続作業可能時間が1人あたり3分ほどで、一瞬のうちに大汗をかきながら交代でやるという過酷な作業でした。
高熱と放射能では大違いではありますが、一人当たり短時間しか許されない中、代わる代わる体の危険ぎりぎりラインまで踏ん張って作業をする方々という点では、同様に畏敬の念を持ちます。

あらためてエールを送りたい。福島第1原発で働いている皆さん、あなた方は日本の誇りです。
放射能拡散を止めるべく、少し無理してでも現場に長めにとどまって作業をしようとしていませんか。身体に悪影響が出ないよう被曝量を管理し、引くべき時は引いてください。あせらずとも、必ず打開の時が来るはずです。

私たちは遠くで祈るしかなく、直接声をかけることもできませんが、多くの国民がこの思いを共有しています。がんばって!


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日本が世界に誇れる「社会秩序」 [震災]

民放テレビ局の震災報道では、いろいろと頭にくることがあります。

被災地の上空をヘリで飛び回り、SOSの文字を描いている避難所の上空で映像を撮るだけとって次の場所へ。民間ヘリには救出は無理でも、せめて毛布と食料でも投下してあげられないものか?
家族を失った被災者を大写しにして同情してみせる無神経な取材。
政治家や東京電力に対して批判をするだけして、自分たちの無神経さ、無慈悲さには目をつぶり、同業者間の批判をすることもない。

ヘリを飛ばすのも報道するのもNHK一社に任せて、救援、支援、災害分析などに力を割くべきではないか?こうなると、いち早く通常放送に戻したテレビ東京系列の潔さがすがすがしく感じる。

今日もう一つあきれたのは、石原都知事の「津波は天罰」「我欲を洗い落とす必要がある」発言。問題発言の多いこの人を、なぜ都民は3度も当選させるのかと常々思っていたが、これはいくらなんでもひどい。まさか、これでも四選してしまうのか?都民のリテラシーを問いたい。


さてそんな中で、今日も少しだけ勇気付けてくれる記事を発掘しました。

海外報道で日本の社会秩序、助け合いを称賛

ウォールストリート・ジャーナルの「不屈の日本」と題する社説。ロシア・タス通信の東京支局長のコメント「日本には最も困難な試練に立ち向かうことを可能にする『人間の連帯』が今も存在している」「ほかの国ならこうした状況下で簡単に起こり得る混乱や暴力、略奪などの報道がいまだに一件もない」との賛辞。

そうです、困難に直面したときにこそ、日本は世界にそのすごさを示すのです。技術力、勤勉さだけじゃない。「困ったときはお互い様」と当たり前のように振舞える国民はそうそういない。

「国民の強靱さ」称賛 ルース米大使

ルース米大使「難局に対して日本国民は強靭さを示し、礼節を保って互いに助け合っている」。決してお世辞ではなく、世界からは本当にこう見えるのだと思います。

美しいことばかりではありません。ネットで流れるデマ。冒頭に書いたようなマスメディアの振る舞い。それでも大多数の日本人は、世界に胸を張ることのできる国民だと思う。「天罰を受けないと我欲を洗い落とせない」なんてことは断じてありません。


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東京電力福島第1原発で働く人へ:応援メッセージ [震災]

東日本大震災で、福島第1原発の危機的な状況が続いています。水素爆発による建屋損傷(鉄骨が残っているということは、外壁と屋根はパネル構造だったのかな)、炉心溶融の可能性、原子炉への海水注入、そして近隣住民の被曝などなど...

さらに、本社での記者会見では曖昧な受け答えに官庁、報道が怒りをあらわにしています。

でも、僕も技術者のはしくれとして、彼らの置かれている状況、彼らの気持ちは分かります。こういう非常事態のとき、現場の人たちはまず現場で起きている問題に対処するのが最優先。刻一刻と状況が変わり、起きている事が正確につかめない中で、本社に情報を送るというのは大変な作業です。はっきり言って本社側に都度報告する時間ももったいないぐらいのはず。本社側でも、情報の真偽を判断し、不確実な情報をうかつに流さないようにしなければならず、一方で現場からはなかなか情報が上がってこない。そのジレンマの中、記者会見に出なければならない。

マスコミは「詳しい情報を出せ」「住民の不安が解消できない」と正論を言いますが、僕らの側(取材される立場)からすると、口ではきれい事を言いながら結局は野次馬根性にしか聞こえない。言ったことが百倍に拡大されて報道されるのだからたまらない。

マスメディアに言いたい。横並び意識、視聴率主義、興味本位でない、真の正義感に基づき真実を知りたいのなら、現場に行きなさい。あなたはいま原発に行けますか。そこでは今も、東京電力および協力会社の社員が、体を張って原発の危機を止めようとしているのです。現代のプロジェクトXです。安全なところからヘリで中継している暇があったら、現場に密着して本当の状況を伝えればいい。嫌らしい言い方になるけど「いい絵」が撮れますよ。

それよりも、現場で不眠不休で頑張っているであろう東京電力の人たち。世間の関心は放射能拡散の危険度にばかり向いていますが、それを止めようとしているあなた方の奮闘を、心より応援しています。想定外のことが次々と起こっているのでしょう。対策を打っても、有効に効かないこともあるでしょう。長年動き続けた原発を殺すようなつらい選択をしなければならないこともあるでしょう。そして何より、自らの命を危険にさらしながら働き続けているあなた方。

熟練の技術者、職人の集団は、こういう危機のときにその真価を発揮してくれるはずです。
必ずや、安全を確保してくれるであろうと信じています。頑張ってください!


タグ:地震 原発

東北地方太平洋沖地震:悲しいニュースの中に、わずかな光 [震災]

東北、関東の広域で大変な被害が起きている大震災。昨日から心を痛めるニュースばかりです。ちょっと前まで住んでいた千葉は比較的被害が小さい方だったようで、そこは一安心ですが、津波に襲われた東北沿岸の映像を見ると、言葉も出ません。
福島の原発も心配ですが、何とか持ちこたえて日本の技術力の底力を見せて欲しい。

そんな中、少しだけ気持ちが和らぐニュースを見つけました。

『中国、日本人の冷静さを絶賛「マナー世界一」』
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/495656/

帰宅できず足止めされた通勤客が、ビルの階段で(地下鉄の駅のようですが)通行の妨げにならないよう両脇に座り、中央に通路を確保している写真が中国版ツイッターに投稿され、日本人の冷静さ、マナーのよさを称賛する中国人の書き込みが相次いだとのこと。

非常事態の中で、誰に言われるでもなく自然に規律を守ることができる。

それを中国人が言ってくれたというのも嬉しいところです。

阪神大震災のときも同じようなことがあり、欧米から驚嘆の声が上がっていました。
たしか在仏日本人からの新聞投稿でした。
『被災地で略奪行為が起きず、被災者が列を作って給水場や商店に並んでいる光景を見て、フランス人に「信じられない。なんてすばらしい民族なの」というようなことを言われて涙が出るほどうれしかった。日本人でよかったと思った。被災者の方の無事と早期復興を祈りたい。』

アメリカで大地震、ハリケーン大被害があったときには、混乱に乗じて略奪が起こりました。もちろんアメリカだけではありません。むしろそれが世界の常識のようです。

冒頭の記事は東京の話で、東北地方に比べれば被害は小さく、交通機関がマヒしたものの、街そのものは一部しか被害を受けませんでした。東北の被災状況の甚大さを考えるとずっとずっと小さな話です。
それでも、こう思います。日本人はこういうときに、自分勝手な振る舞いをせず公のために行動できる。日本人は一致団結してこの災厄に立ち向かうことができるんだと。


タグ:地震

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